2013年8月2日金曜日

記事から:飼い犬と飼い主のこと

朝日デジタル:容疑者確保の1分後、飼い犬死ぬ 山口の放火殺人


写真や映像で見ると、オリーブは賢そうなんですよ。

わりとちゃんと飼われてたように見えるし。

この事件のこの記事には、いろんな人のブログで反応しているようですが・・・、

特に1分後とか・・・

僕にとっては、謎すぎ悲惨すぎなので、これ以上踏み込まず、



「コーギーの飼い主、最も外交能力が高い」犬種で分かる飼い主の性格とは

犬関連で、こっちのネタに移る。

これは、ある社会心理の研究の成果なのだけれど、
ペットを選ぶときに、そもそも自分と性格の似たのを選ぶ傾向があるのだそう。

似てくるという話もあるけど、そもそも似たのを選ぶ。

この記事内容では、

「愛玩犬と言われる犬の飼い主は、周りから少しおかしいと思われがちだが、柔軟性、創造性、知力が抜きんでた人が多い」

と、オーナーを貶しながら褒めるという、犬好きには嬉しい指摘も紹介されている。

面白そうなので、この記事の元記事になっている

参考:People pick pets with similiar personality: study
http://www.nzherald.co.nz/lifestyle/news/article.cfm?c_id=6&objectid=10800878

っていうところまで、のぞいてみると、

ワークマン博士たちは

犬を探すのは、潜在意識レベルで自分に似たものを探す、ある意味でのパートナー探しであり、それに出会うことは、自分自身のライフスタイルそのものにも影響を与えると見解をまとめているらしい。

そうかもー、と、なんとなく思い当たるふしがあった次第である。

んでもって、さらに、面白かったのは、ワークマン博士たちの視野は、オーナーと犬たちとの相性の不一致によるペット放棄などを減らせるかもしれない、という社会的問題にも向けられていたことであーる。


では、そろそろ、仕事サボるのやめます。

2013年7月29日月曜日

文献記録・「在家仏教」8月号から

FBともだちで大先輩の西光さんが紹介されていた文献、読んでみました。

赤池憲昭 読み替えられる死 −日本の現状に寄せて 『在家仏教』2013年8月号

内容
・日本人の死の受け止め方は1970年代から変わってきた。
・死の受け止め方について、実践面と思想面から考察する必要がある。
・実践面では、医療活動における「延命」から「看取り」重視に変わった。
・思想面では、宗教議論における「死後の世界」→「生き方の問題」に変わった
・この変化について、死生観についてのある方向性の転換ととらえて、具体的語りをとりあげてみる。

□重要な死生観の語り
デーケンの語り:死後の世界は証明できない。しかし、死後の世界は、現世の生き方に影響する。
日高:人生は遺伝的プログラム、その後は無。プログラムに演じ方は決められない。楽しく演じる
玄侑:あの世・魂は、あなたとわたしの関係性のなかの<できごと>。
養老:自分の死は不可知。二人称・三人称の死…周囲が死をどう受け止めるか
末木:他者としての死
柳田:自分の死を創る、身体性いのちと精神性いのち。精神性いのちの継続性。
柏木:生き方によって死に方は変わる。知らないうちの死と準備したい死、延命と看取りでの死の違い
竹内:どうにもならない、静かなる受け止めとしての、さようなら。こちらを生き切るー向こうへのつながり

□上記の語りは、さらに特徴的に分類される。
デーケン・日高:生の視野から死をみる
玄侑・養老:自分の死にはこだわらない
末木・柳田:生の立場から死/死後の世界のイメージ→「死」から「生」

囗新しい死生観には、全体に以下の特徴と傾向がみられる。
・「死」のシンボル的解釈
二人称の死による、悲嘆の死の立ち直りとシンボル化
「納得」の問題(/認知)
・「死」のシンボル
一人称によるやはり納得の問題

□まとめ
”死についての関心”は”「私」の存続”の問題として霊魂の実在が焦点となるよりも、シンボルとして「死の体験」をいかに受け止めるか・・・”死への「納得」”や”「死」という現象への意味づけ”が重視されるようになってきている。

まとめにいたる現状理解は、整理がわかりやすくてすっきりしました。勉強になりました。
けれども、特に何か目新しい結論とも感じなかったのは、多分、僕自身が、ライフヒストリー研究を通じて、「経験を語ることの意義」を考察する議論に関わってきたからだと思います。自身の死や病をどのように受け止め、あるいは近親者の死や病をどのように受け止めるのか、「経験としての”死”」という現象を、真正面から論じたことは自分自身無いけれども、いくつかの身近な人々の研究で出会ってきたと思います。
一方、この文献での「死にまつわる言説」自体の整理は、改めて確認する点もあり、新鮮な勉強でした。
・タイトルになっている「読み替え」というキーワードについて、このワードを選んだ意味あいの説明がもっと欲しいなぁと思いました。