2015年9月11日金曜日

前宮に比べると、本宮は神社文化のてんこ盛り さすがっ諏訪信仰


前宮に比べ、本宮は神社の文化が咲き乱れ。
神社とともに発達してきた
暮らしの文化の諸側面を考えてしまう・・・

「神社の文化」ってなんだ?

ここで考えてる「神社文化」とは、
宗教的な宗旨の内容や、建造物、神事儀式・
儀礼など宗教民俗だけでなく、
神社をとりまく地域社会の生活全般の意識や
習慣も含めた漠然とした言葉である… … 

こんな言葉の遊びは、
どうでもいい!!
もっと、ダラダラしよう!


まじめな神社参拝情報などは、コチラのサイト
ご確認していただくことにして。
『諏方大明神画詞紀行 諏訪大社と諏訪神社 附神社参拝記』八ヶ岳原人


前宮と本宮の違いっ


本宮の周辺にはみやげ屋や食堂がある!

これがすぐに気が付くことであるっ。

本宮は社務所に祈祷の受付があるっ。

お守りも販売しているっ。

つまり、境内は信仰者と観光客で賑わう。


なぜか、巫女だけでなく
神官姿の人も若い人が多い。

前日の、秋宮でもそう思った。


巫女姿や神官姿の”若い職員”がいるっ

職員って感じるんだ。

本願寺の職員っって感じに似ている。

本願寺の方がワイシャツ姿なので、
より一層、職員って感じだけど。


…若い神官と巫女が結婚の儀を執り行い
観光客がそれを写真におさめている。
それが本宮である。


▼宗教施設の特徴はご存じのとおり。


一之柱、二之柱・・・もちろん4柱が囲む。

諏訪を歩くと、大小様々な規模の神社で
必ず4柱が揃っているのが面白かった。










本宮のすぐ隣には、大国主命の社がある。
国譲り神話のオオクニヌシノミコト。















祭神の建御名方命(タケミナカタノミコト)の父。

でも社はちっさい。

どーでもいいことだが、このブログの
日本神話記事でよく使っている
「完全ビジュアルガイド」(カンゼン社)の、
神様はかっこいいのだが、6p-7pの絵は、
タケミナカタとタケミカズチの絵の説明が逆。
誤植である。


▼境内には等身大の力士・雷電の銅像が。
タケミナカタは相撲の発祥の神話を持つ

相撲の発祥というと、
ノミノスクネの相撲も有名だが、
こちらの方が古い話になる。

ノミノスクネは、土師氏の祖先。
殉死儀礼に心を痛め、
代わりに埴輪をおさめるようになった
というもうひとつの有名なエピソードで
我慢していただこう。


本宮は、こうしていろいろあるので、
関心高いものだけを以下、まとめる。

▼神楽殿に大きな太鼓が並んでいる


湿気が少ないので、特に保管庫は用意せず
神楽殿に安置したまま保存されている。










牛一頭の一枚皮からできている大太鼓で、
日本では最も大きい太鼓と言われている。

現在では、こんな太鼓が作れない。

こんな大きな皮をとる牛がいない。


▼巨大絵馬が飾られた、神馬舎
銅製と木製の神馬が安置された屋形である。

現人神・大祝(オオホウリ)が馬を駆ることが由来
とあるが、これは、
祈願のため絵馬を奉納する起源とも言われる。


▼回廊の横に絵馬を集めた絵馬堂がある。
一面、馬だらけの何かの戦記のような絵馬。
タケミナカタ以来、諏訪は軍神とも呼ばれるわけで。











明治35年の、何かの物語の一場面のような絵馬。
女性の胸のあたりの描写をみていると、
どんな奉納で、なんの祈願なんだろう。












前日の,町屋になっている資料館で見たのが
湯女ふうの女性のはだけた姿の風景だったが

おっぴろげであけすけな性の文化。

神社の性的な側面を、こんなむきだしで
猥雑な感じで見れるところは、今、少ない。
うれしい。

一昔前だったら、よくあったかもしれない。

今は、殺風景か荘厳かのどちらかだし。

寺院とか神社ってHなのありだったんです。


▼・・・動物に戻ります。

神馬舎そばに、樹齢約千年の大欅がある。

「贄掛けの欅」という最古の樹木
…のひとつ…と言われる。

贄や御狩(ミカリ)の獲物を掲げる欅である。


諏訪信仰の対象なのか、

パワースポットとして紹介されているのか、

本殿に参るよりも熱心に欅に礼拝する人が
ちらほらいる。


▼贄の話は、マスコミで話題になった。
蛙狩神事(かわずがりしんじ)のことかな。

かわずがり、とは、
鳥居脇の湧水で確保した
カエルを捧げる神事。

弓矢で蛙を串刺しに・・・
という説明も出てくる。

うほー。


先ほどの八ヶ岳原人さんのブログ
神事の様子が紹介されている。

これだと、欅は、使っていないのかな。

この神事が、国内の動物愛護団体から
残酷すぎる、と非難されている。

「全国動物ネットワーク」からの要望書

シーシェパードではない
国内からの批判である。

「カエルの人形に変えたら」
とかいう提案もあるらしいが、

「伝統行事なんで、どうも」
という感じでつっぱねてるらしい


贄といったら

▼鹿や猪の生首、兎の串刺し


の行事の方は、

いまやすっかり剥製になったらしい。

有名な御頭祭である。

狩猟・肉食の名残りの古代神事とも
考えられている。


では、この旅のメインイベントの

守矢資料館に行ってきますっ。



(追加)
ところで、蛙狩神事のカエルって
終わってから食べるのかな?

御頭祭の猪・鹿・兎などは
終わった後で、みんなで食べたらしいんだけど。



(2015年7月24日訪問)