2014年8月29日金曜日

(展)大津市歴史博物館 戦争と子ども

只今展示中の戦争と子どもたちは、個人的にハマる。
「戦争と子ども」テーマは何と言っても小学校の資料が多くなる。
その中でもどっぷりハマったのは、青い目の人形と5年生の絵日記である。

青い目の人形は,戦争前のアメリカから友好の証として日本の小学校や幼稚園に送られたもの。
その数日本全国に約15000体弱。

戦時には敵国の人形として全て廃棄命令がでたそうである。
送られた当時の人形は小学校で盛大な歓迎セレモニーもあった。すばらしい写真がある。
時代性とはいえ、なんとも落差の大きい話なのである。


当時は、廃棄命令に背いた教員もいたらしい。
戦後になって、全国で300体近くの人形が発見された。
滋賀県の平野小では昭和40年代になって学校の壁のなかから人形が発見されたらしい

それぞれの人形には名前がある。
小学校の壁から救出された方はジェーン・ハイランドという。
滋賀では他にメアリー・L・スナイダー嬢と、マリオン・ベイビー嬢が発見されたそうだ。
横にすると、目も閉じる
USA発行の個人パスポートも付いている。

立派な人形である。眺めていて飽きない。
人形展示会ではないので、こういう食いつき方をしているオッサンは他にいない。

日本からは有効の使者として市松人形が渡米したそうである。

今回の展示ではもう一つ一字一句確認した物がある
戦時中の瀬田小学校5年生女子クラスの絵日記である。
絵も文章も秀逸である。
このまま出版しても絵本として買ってしまいそうである
戦時中にどんな暮らしをしていたのか。
資料価値も高い。

その他、戦時教育として広められた戦争紙芝居もビジュアルが面白い。
桃太郎ストーリーとだぶらせて、赤鬼ーアメリカ兵、青鬼ーイギリス兵に見立てているのだが、主人公の日本兵がどう見てもアンパンマンなのである。
やなせ先生の画風でいうと、初期よりも晩年の完成されたアンパンマン似ている。
アンパンマン以上にアンパンマンである。