歴史的状況、その空気感についてセンスがないと、特に主人公の叔母ヴァンダの抱えるものについて推し量ることもできない…という印象を受けました。
ドイツ・ナチス党の支配下、隣人であったポーランド人によるユダヤ人排斥。
スターリン主義とポーランド人への断罪。
共産主義体制の独裁化という歴史…
書いててもどんな生活で社会なのか言葉面しかわからない。
●そのうえ、主人公の少女・アンナ(イーダ)はカトリック修道院で修行中の修道尼。
今回の旅で、実は戦時下に家族を失ったユダヤ系としての出自を知るという設定。
ヨーロッパのキリスト教とユダヤ教。
ますますわからん。
ついでに言えば、映画史における”ポーランド派”の”新世代”という映画自体への惹句もある。
これも雰囲気しかわかってない。
世界史を紙の上で勉強してるだけの自分のような者には推し量れないものが描かれた映画なのでした。
●戦時のユダヤ人と言えば、昨年末に観た「ハンナ・アーレント」。
映画の中で、仲間たちがヨーロッパのユダヤ人が背負う歴史について、熱く語る場面がありました。
こちらは、心情や思想を背景に「ハンナ」の生きざまをテーマとする映画。
まさに言葉が重要でした。
言葉で語れないものもあることも伝わってきました。
言葉で語れないものもあることも伝わってきました。
(…自分自身としては、もっともっと映画的に語る映画が観たいと思いましたが)
●ヴァンダとアンナ(イーダ)の映画は、言葉少なに進みます。
●ヴァンダとアンナ(イーダ)の映画は、言葉少なに進みます。
ショッキングな映像で訴えるのでなく、叙情的な画面。
耳に残るのはコルトレーンのエロティックなジャズの調べ。
歴史ー状況を知った「アンナ」がほとんど選択肢のないなかで、どう生きていくのか、自分の人生を引き受けていくという物語
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